正方形の切り出しについて

1.はじめに

 大きなおりがみ用紙をどのように入手したらよいか、という質問はよくありますが、「おりがみ用紙」として正方形に裁断されて販売されている商品では、現在大手おりがみメーカーの商品の最大サイズは35cm×35cmというのが一般的です。100円ショップで50数センチのものが販売されているようですが、精度はあまり期待しない方がよいでしょう。
 それ以上の正方形の用紙が入手したれば、それ以上に大きなサイズの長方形から自分で裁断するしかありません。しかし、長方形やその他の不定形の用紙からどのように正確な正方形を切り出せばよいのかわからない。上手くいかない。という意見があったので、その方法をいくつか紹介します。

2.用意するもの

■切り出しに必要あるいは欲しい道具
・カッターナイフ:いい物の方がもちろん良いですが、どちらかと言うと刃をこまめに折って使った方がいいかもしれません。
・カッターマット:できるだけ大きいサイズのものがほしいです。理由は後述。
・定規:最低でも切り出したい用紙サイズ以上の長さが必要。1mのものを一本持っておくと安心です。

■あると便利かもしれない道具
・マスキングテープ:用紙の固定に使えますが、紙にダメージが入る場合があるのでケースバイケースで。

3.カッターマットのマス目を利用した正方形の切り出し

  一般的なカッターマットには1cmのマス目が印刷されているので、これを利用して裁断すると簡単に正方形を切り出すことができます。 誰でも思いつく単純な方法ですが、 大きなサイズの正方形を切り出すとなると、それ以上のサイズのカッターマットが必要となるため、見落とされがちのようです。そこで、大きなサイズのカッターマットを使ってしまえばいい。という話になります
 理想的なサイズはA1 (620×900mm程度)のもので、これが一般的な洋紙の「全紙」サイズから最大の大きさで正方形を切り出す際に十分な大きさとなります。 だいたい3,000円前後から購入可能のようです。
 手順はカッターマットのマス目に合わせて切るだけなのであえて説明はしませんが、用紙がずれてしまう場合にはマスキングテープで端をとめておくとよい場合があります。

4.その他の正方形の切り出し方法

 いくつかの方法を簡単に図にしてみました。
 最初のものは販売されていた段階の裁断の精度が信じられるかどうかになりますが、一般的な「洋紙」はかなりの精度で裁断されているので、信用しても問題ないことが多いようです。「和紙」は様々なパターンがあるので、状況に合わせて対応しましょう。

 用紙の裁断の精度が信用できない場合や不定形の用紙からの切り出しは、基本的には十字の折り筋をつけ、その中心から同じ距離の位置に印をつけて切る。という流れになります。もちろん折らずに線を描いてもいいですが、折り紙の人は折りの精度の方が自信がありますよね?

5.その他のコツなど

・カッターナイフの刃は消耗品です。こまめに折って使いましょう。
・定規はプラスチック、竹、アルミ、ステンレスなど様々な種類の素材のものがあり、それぞれ特徴 (プラスチックは透明で印や線の位置を確認しやすい。竹やアルミは軽いので取り回しが楽だが傷がつきやすい、ステンレスは重いが頑丈。など) があります。私は「定規の重量で紙を抑えつけて安定させたい。そして傷がつきにくい」という点でステンレス製のものを使用しています。
・複数枚をまとめて切ることも可能ですが、どうしてもずれやすくなります。精度を目指すなら1枚ずつがよいでしょう。どうしても複数枚を切りたい場合は、マスキングテープで固定するなど工夫しましょう。

 また何か新しい切り出し方法を思い出したり思いついたりしたら更新しますが、とりあえず以上で、参考になれば幸いです。


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