






Paper:赤・たまむし/黃・玉虫紙






Paper:教育おりがみ用紙

from 2 sheets of square paper(Multilayer folding).
Designed : 2020/11
Diagram : 超絶のおりがみ
デザイン状はある程度満足いくニワトリ作品となりました。当初目標とした作品のコンセプトは、用紙を二枚使うことによる赤・白・黃の三色の表現と、それを重ね折りで達成するというもので、もっとシンプルな完成形をイメージしていました(基礎が8等分なのはそのため)。実際途中まではその方針で進んでいたのですが、戯れに弄くり回していたらいつの間にかコンプレックス作品に・・・という、いつもの流れというか、悪い癖ではありますが、まあ終わりよければというやつです。
コンプレックス方向に進んでからの最終的なデザインの特徴は「ふわふわとしたお尻の毛」と「文字通り足がモミジ」となります。お尻の毛の表現は実際にふわふわとひろがる構造なので、尻尾をひろげる役割も果たしています。モミジは分かる人にはわかるでしょう。折り紙でよくある紅葉の表現でモミジを折ったという、洒落のようなものです。
さて、技術的なことを言えば、結果的にではありますが、この作品は「重ね折りのジレンマ」とでも言うべき問題を浮き彫りにするものとなりました。
と言うのは、制作自体は重ね折りの技術によって進めていきましたが、それぞれの用紙が別れて異なる折り方に進む「分離」(アライグマの下半身が尻尾と後ろ脚に分かれるあれ)が進むほど、その外見、表現上は通常の複合と変わらなくなってきます。実際、この作品の折りが重なっている部分は首のみで、完成形はおそらく複合でも達成可能なものとなっています。
「分離」は重ね折りにおける表現方法として優れていますが、完全に分離するとそれはもはやただの複合作品になり得る。という問題を、薄々感づいてはいましたが実感させられました。
それなら複合作品ということにすればいいじゃないかという話にも思えるかもしれませんが、具体的に何が問題かと言うと、「折り図(手順)をどうするか」という壁にぶち当たるのです。この部分についてはまだ実際どうするか考え中なので、詳しくはまたの機会に。