スズメ試作から完成まで

2020年に完成としたスズメの試作段階の写真を掘り起こしてみました。
あまり大きな変化はしていませんが、試行錯誤の経過がわかると思います。

初期の試作。撮影日によると2018年1月らしい。
小鳥の丸いフォルムと3色以上を複合によって出すことを目標としたもの。15cmおりがみ2枚でちょうどよい「小鳥サイズ」にならないかなと期待していました。
この時点で基本的にやりたいことはできていますが、実に詰めが甘い。


2018年10月の試作。
しばらく間を置いてから手を付けたもの。腹側のひし形の形状など外見的特徴はあまり変わっていませんが、構造は一新。脚の長さや指の出し方、インサイドアウトや組み立て用のストッパーと、各部改良されています。


2018年12月の試作。なんとか眼の表現ができないかと試してみたものの、全く可愛くならないのでボツ。
どうでもいいですが、この作品の試作をしていると茶色の折り紙用紙がモリモリ減ります。


同2018年12月の試作。
いろいろと犠牲にしてカドをひねり出し、インサイドアウトで眼を作ってみたもの。
可愛いがスズメとは呼べない謎の鳥になってしまったのでボツ。


2020年6月の完成一歩手前のもの。
基本的には2018年のものと同じですが、無理に眼を出すのは止めてできるだけスッキリした模様を顔に出すことを目標としました。
青い試作は趾の長さに変化をつけてよりリアルさを出してみましたが、作品全体のデフォルメのバランスに合わないと判断してボツとなりました。端的に言えば、可愛くなくなる。
でもカラフルに折って並べるとかわいいですね。


そして2020年6月に完成としました。
パーツの組み合わせの強化、そして各部のバランスを修正して「折り紙作品」としての完成度を上げています。

結果的に2年近く創作期間があるわけですが、毎度少しづつ修正しては放置し、思い出したように触るといったプロセスで完成に至りました(完成ということに”した”とも言えますが)。
最近は依頼などで短期間で集中的に制作することも多かったのですが、これくらいのゆるい創作もいいものですね。


おまけ

さらに過去に作ったスズメモチーフの作品です。昔から作りたいモチーフではあり、何度か挑戦していたのですが、あまり納得のいくものはできていませんでした。今回の作品もまだあと二段階くらい解消したい問題が残っているので、次こそは、という想いはあります。


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