Tiger/トラ

from 1 sheet of square paper.
Designed : 2022/1
Paper : 金障子 60*60cm


インサイドアウトで縞を出すのが一般的になっている昨今、どのような表現で「虎」を折るかは折り紙創作者の一つの課題になりつつあるように思います。
そんな中、木彫りのトラの縞が「彫り」によって表現されているのを見て、「縞を凹みで表現できないか」という思いつきから生まれた作品です。
紙のフチとその陰影によって虎の縞を表現する方法は北條高史氏によって1998年に既に試みられており、私もこの作品には当時から感銘を受けていたため、その影響は少なからず(むしろ大いに)あります。

構造は基本20等分蛇腹。顔の細部が80等分、縞の段折りは128等分の幅です。
縞の数は段折りの幅で任意に変更できますが、あまり細いと縞を表現できなくなるので限度はあるようです。

作例は白とオレンジ〜茶あたりの和紙を張り合わせて作ろうかと考えていたのですが、今年の干支ということで、おめでたい雰囲気にしてもいいのかなと、渋めの金色の和紙を使ってみました。